上勝阿波晩茶ができるまで

上勝阿波晩茶の製造工程を紹介します。

青々と生い茂っているのが晩茶になる茶葉です。
収穫時期は7月下旬〜8月中旬頃です。

茶葉の周りはギザギザとしています。

①茶葉を扱(しご)いて収穫します。
炎天下の中での作業なのでこれが1番大変です。

摘み終えた茶の木は細い枝だけが残ります。

摘んだ茶葉がある程度の量になるまで貯めます。
あまりに摘んでから日数が経過すると、
茶葉が傷んでしまうので1回摘み始めると
数日間は休まず摘み続けます。

②茶葉を茹でます。
ある程度貯まった茶葉を熱湯に入れ数分茹でます。
この数分数秒の時間によって出来上がった際の
お茶の色、味、風味を左右します。
1番美味しくなる時間を導き出し、茹でています。

③茶摺り機で茶葉を摺る。
私のところは半自動(片側は人間、片側は機械)で
茶葉を摺っています。
この作業も摺る回数がカギとなります。

④摺った茶葉を桶に入れ棍棒で茶葉を敷き詰めます。
数日間かけて摘み貯めた茶葉を1つの桶に漬けます。

⑤茶葉を漬けます。
敷き詰めた茶葉の上にシュロの葉を敷き、
落し蓋をし、大きな石を重し代わりに載せます。
最後に②の茹で汁を入れます。
この茹で汁がカギとなり乳酸菌発酵に関わってきます。
漬ける期間は1ヶ月くらいです。

手前に見える小さな泡が、
乳酸菌発酵している際に出る泡です。

⑥漬け終えた茶葉を干します。
数日かけ天日干しするのですが、纏まった晴れ日が必要です。
1度干したが雨で日が空いてしまい、
半乾きで次の晴れ日を待っていては茶葉は腐ります。
天気を読むのも重要です!

こうして手間暇をかけてできた茶葉がコチラです。
とても良い晩茶の香りがします。

お湯出しだと3〜5分で綺麗な琥珀色のお茶が出ます!
※水出しは5〜6時間位かかります。
乳酸菌独特の香りと酸味、甘みがあり、
緑茶に比べてさっぱりとした味わいに
初めて飲む人はきっと驚くことと思います。